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Khmer Silk Style

  【クメールシルクスタイルのご紹介】

   クメールシルクスタイルは、Shien Tokyoの独自ブランド企画名です。
   自立支援を行っているカンボジアの村の物産である「手織シルク生地」に対して、自立のための技術指導を的確に行うための研究や、
   市場調査を行いながら、物産の普及や、国際協力への関心や参加意識を高めるために実施しています。

   ”シルク生地を使った衣類の「オーダーメード」”、というアプローチにより、喜びの意識で国際協力事業へ協力/参加ができる機会を
   提供します。私たち自身も、この機会を人と人のつながりや、平和意識を増やす実践の場として、一つ一つをていねいに手作りし、
   村の様子や物が生まれるプロセスを伝えたいと思います。そして、ご協力くださった方々の、シルクを身に着けた感想やご意見を、
   研究と普及事業に反映し、発展途上国の村と日本の架け橋役を目指します。




Khmer Silk Style

  【クメールシルクスタイル・ギャラリー展示作品】

  カンボジアの村からのシルク生地は、一つ一つが手作り。「手織りだから、手作業だから」、という理由以上に、課題はまだまだ
  山積みで、支援にも研究にも力が入ります。反物によって、それぞれに硬さや風合い、厚みが異なりますので、シーズンの流行
  を取り入れながらも、生地の組成に合わせたアイテム考案が必要になります。
  フル・オーダーやセミ・オーダー(サイズ変更お直し)のご依頼を頂くことは、私たちに新たなシルク研究の機会を与えて頂く事にも
  なります。企画研究スタッフが、これまでアパレル企業で培ってきた技術やセンスに加えて、手織り物というカンボジア独自の
  伝統工芸と日本の市場のニーズの接点を研究し、カンボジアの人々と日本の人々の両方に笑顔が増えていくお手伝いを精一杯
  させて頂こうと一同心をひとつに取り組んでいます。
  下記に、デザインマップ作り〜仕立て〜仕上がりまで、『クメールシルクスタイル』の展示作品のプロセスをまとめてみました。、

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<カンボジアでの
生地ができるまで>
















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【シーズンのデザインマップ作り】
そのシーズンの流行ラインを取り入れながら、手織りのクメールシルクに適したアイテムをデザインするため、雑誌や資料を参考にデザインマップを作成します。
【シーズンのカラー】
クメールシルクは、角度やふくらみによって微妙な色合いを映し出す“玉虫色”が特徴です。その玉虫色を生かしつつ、そのシーズンの流行色を意識しながら色を選び出します。また、人気のあった定番カラーも選びます。

【デザイン】
デザインマップ、選出したカラー、アイテムの品揃えバランスを考慮しながらデザインします。リクエスト頂いたデザインや、人気デザインも取り入れます

◆フル・オーダーの場合◆
お好みや用途を考慮し、手織りシルクの良さや美しさ、そして特性を生かしたデザインを何点かご提案させていただきます。その中からお選び頂き、デザインと色を決定します。
【採寸、パターン】
各アイテムのデザインから、規格サイズの型紙を作成します。

◆フル・オーダーの場合◆
デザインに必要となる採寸をさせて頂き、型紙を作成します。
【トワル】
平面で作成した型紙でデザイン通りに出来上がるかどうか、実際のイメージと照らし合わせるためのトワルチェックの準備をします。シーチングという生地を使用し、型紙を元にパーツをシルクピンやしつけ縫いなどで組み立てます。

◆フル・オーダーの場合◆も同じです。
【トワルチェック】
組み立てたトワルを洋裁用のボディーに着せ、シルエットやデザインをチェックします。

◆フル・オーダーの場合◆ 
トワルを実際にご試着いただき、身体に合っているか、シルエットやバランスはどうか、ゆとりや丈などをチェック。出来上がりイメージを具体的につかんで頂けます。
【パターン修正/作成】
@ トワルチェックで訂正箇所があれば、平面パターンに反映させ修正します。
A 仕立てに必要な、見返しや裏地などのパーツ用のパターンも作成します。
B 裁断用に、各パーツのパターンに縫い代を付け、パターンを完成させます。

◆フル・オーダーの場合◆も同じ工程です。
◆セミ・オーダーの場合◆は、ここで出来上がった規格デザイン/サイズのパターンから、お申込のご希望に添って、デザインや全体のバランス、生地幅などを考慮し、パターンを修正することになります。そして、各パーツのパターンを専用に作成し、仕立てていきます。
【裁断/縫い代始末】
手織りシルクは、シンプルな平織りで組成されています。縫製の前に欠かせない準備があり、手抜きをすることはできません。
@ 生地にスチームアイロンをかけます。
A 地の目に沿って各パーツのパターンを置き、シルクピンで留めます。
B パターン通りに正確に裁断。
C ほつれ止めのために、全パーツの縫い代の全てに接着テープ芯を貼ります。
D さらにロックミシンで端始末を行います。

◆フル・オーダーの場合◆、
◆セミ・オーダーの場合◆
の場合も同じです。
【仕立て】
パターンに正確に、そして仕上げを美しくするためにも、縫いながらその都度アイロンをかけ、一つ一つ丁寧にミシンで縫い上げます。

◆フル・オーダーの場合◆、
◆セミ・オーダーの場合◆
の場合も同じです。
【仕上げ】
ボタン付け、まつり縫いなど、必要に応じて手縫いをし、最終アイロンをかけ出来上がりです。

◆フル・オーダーの場合◆、
◆セミ・オーダーの場合◆
の場合も同じ工程で仕上げ、ご指定のお届け先に発送いたします。




カンボジアの村、シルク織物の現状、自立支援の内容は、事業報告Blogをご覧下さい。
   

 




Khmer Silk Style のシルク生地





カンボジアで手織りシルク生地を生産している村は、復興活
動等により、年々増えています。
クメール絣という、伝統的な柄織りをやっている村や、繊細で
薄い、ブラウス生地のような織物を作っているところもあります。

Shien Tokyoの支援している村では、左の写真のように、縦糸
と横糸で異なる色を使い、その組合せによって生地の色合いを
出す方法で織られています。生糸は紬糸や玉糸を主に使ってい
ます。

例えば、左のように、縦糸を赤、横糸を青で織ることにより、
出来上がりは、紫になり、角度によって玉虫のように、微妙
な色がかもし出されます。
紫の縦糸、横糸で織ったものは、色はくっきりしていますが、
この方法で織られた反物の魅力には及びません。
シルクの光沢とあいまって、微妙な色合いが美しい...。





また、縦糸を左の写真のように、例えば、黒と白でかけると、
グレーの横糸で織り上げると、優しいツートンカラーが現れ
ます。



これは、縦糸に紺色、横糸に緑色を使っています。
角度によって、青緑の美しい色を放ちます。





これは、オレンジと、茶色が使われており、
見た目は赤ですが、単純な赤色と異なり、表情があって
美しい仕上がりです。





地元のマーケットで、左のような楽しい生地を見つけました。
縦糸の色を大胆に変えて、驚くような仕上がり色です。
プレックレイ村の生地は、日本人の感覚でおしゃれな色合い
が多く、織り子によってセンスは千差万別だということが
うかがい知れます。



 
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